【FP1級・大家のむすこの告白】去年まで続けていたふるさと納税を、今年やめる3つの理由

税金・社会保険

去年まで、私もふるさと納税を続けていました。
でも、今年からやめます。

FP1級として、節税には人一倍関心があるはず。
そんな私が、なぜやめる決断をしたのか――正直にお伝えします。

結論からお伝えすると、2026年(令和8年)の税制改正以降、ふるさと納税の意義は急速に薄れているからです。「みんながやっているから」という理由だけでは、もはや続ける合理性がない時代に入りつつあります。

この記事では、FP1級の視点から3つのことをお伝えします。

  • 私が今年からふるさと納税をやめる、3つの理由
  • それでも「やる価値がある人」
  • ふるさと納税より優先すべき、本当に意味のあること

私がふるさと納税をやめる、3つの理由

理由①:2026年の控除拡大で「節税余地」が縮小し続けている

これが一番大きな理由です。

令和7年(2025年)と令和8年(2026年)の税制改正によって、所得税の控除が段階的に大幅拡大されました。

給与所得控除の最低保証額

  • 令和6年分まで:55万円
  • 令和7年分:65万円に拡大
  • 令和8年分:74万円へさらに拡大(基本69万円+特例5万円)

基礎控除(所得税・所得132万円以下の方の場合)

  • 令和6年分まで:48万円
  • 令和7年分:最大95万円に拡大
  • 令和8年分:最大104万円へさらに拡大

「年収の壁」もここまで動きました

  • 令和6年分まで:103万円
  • 令和7年分:160万円
  • 令和8年分:178万円

さらに、配偶者控除・扶養控除の所得要件も令和8年から緩和されました。

  • 同一生計配偶者・扶養親族の合計所得金額要件:58万円以下 → 62万円以下

つまり、家族を扶養に入れやすくなったということ。配偶者がパートで多めに稼いでも、扶養から外れにくくなりました。

これだけ控除が拡大すると、そもそも所得税の負担自体が大きく下がります
「節税のために寄付」という発想で動く必要性は、明らかに薄れているのです。

理由②:手間の割に、効果が薄い

ふるさと納税は、簡単そうに見えて実は意外と手間がかかります。
私は毎年確定申告で処理していたのですが、こんな作業に追われていました。

  • 自治体選び・返礼品選び(楽しいけど時間泥棒)
  • 寄付するたびに「寄付金受領証明書」の整理・保管
  • 確定申告で寄付金控除を1件ずつ入力
  • 翌年6月の住民税通知書で、反映漏れがないかチェック

これらの作業時間と、得られる節税効果(実質2,000円の負担で返礼品をもらう)を、改めて天秤にかけてみました。

結論:正直、割に合いません

私自身、令和6年分まではふるさと納税で年間約3万円ほどの減税効果を得ていました。
ところが、令和7年分の控除拡大により、その減税効果はほぼなくなってしまったのです。
さらに令和8年分は、もう一段階の控除拡大で減税効果はさらに目減りします。

「節税のため」という看板を外して、純粋に時間対効果で考えると、もっと有意義な使い道がたくさんあると気づきました。

理由③:返礼品の量が、以前より明らかに減少した

ふるさと納税を始めた頃と、今の返礼品を比べると、目に見えて「お得感」が減っています

背景にあるのは、総務省による段階的な規制強化です。

  • 2023年10月:「地場産品ルール」「5割ルール」(寄付額の50%以内に経費を抑える)の厳格化
  • 2025年10月:ポータルサイトのポイント還元が原則禁止

その結果、以前のような「寄付額に対して還元率○○%」という、お得感を前面に押し出したキャンペーンはほぼ消えました。

昔ふるさと納税をやり込んでいた方が、改めて見直してみると――
「あれ、こんなものだったかな…」
と感じるはずです。私もまさに、そう感じた一人です。

それでも”やる価値がある人”はいます

誤解のないようにお伝えしたいのは、ふるさと納税の制度自体を否定しているわけではないということです。

2026年以降も、こんな方にとっては引き続き意味のある制度です。

  • 高所得者:控除限度額が大きく、節税効果が見えやすい
  • 災害支援などの目的を持つ方:純粋な寄付として活用できる
  • 出身地や応援したい地域がある方:地域貢献の手段として価値がある
  • 返礼品選びそのものを楽しめる方:手間が苦にならないなら問題なし

「節税のため」だけで動くなら、私のようにやめるのも一つの判断です。
「目的があってやる」なら、続ける価値は十分にあります。

ふるさと納税より優先すべき、本当に意味のあること

では、ふるさと納税にかけていた時間と手間を、何に使うべきか。
私はこの2つを優先することにしました。

① 家族の働き方・扶養関係を見直す

令和8年からは、扶養親族の所得要件が62万円以下に緩和されました。

これにより、これまで扶養に入れていなかった家族が、扶養対象になる可能性があります。

  • パートで働く配偶者の働き方
  • 大学生のお子さんのアルバイト収入
  • 同居しているご両親の年金収入

家族構成と所得バランスを見直すだけで、年間で数万〜数十万円の節税効果になることがあります。
ふるさと納税で得る数千円〜数万円の効果より、はるかに大きいインパクトです。

特に、配偶者がパートで働かれているご家庭では、「いくらまで稼げば扶養にとどまれるのか」を改めて確認するのがおすすめです。
税金・社会保険料を一切払わずに、扶養内で最大限稼ぐ方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。

2026年(令和8年)のパートの働き方|税金も社会保険料も一切払いたくない!旦那さんの扶養にとどまる方法

② 過去の控除漏れを確認する

もうひとつ大切なのが、過去にさかのぼって控除漏れがないか確認することです。

所得税については、お手元の源泉徴収票や確定申告書で確認できます。

  • 医療費控除(年10万円超または所得5%超)を申請し忘れていないか
  • iDeCoや小規模企業共済の掛金が反映されているか
  • 生命保険料控除や地震保険料控除の漏れはないか
  • 住宅ローン控除の手続きは正しく行われているか

もし控除漏れがあった場合は、過去にさかのぼって還付を受けられます。

還付の手続きは2種類

  • 還付申告:年末調整だけで確定申告をしていない給与所得者の方が、控除漏れに気づいたとき。
    申告期限から5年以内であれば、税務署で還付申告ができます。
  • 更正の請求:すでに確定申告をした方が、申告内容に誤りがあったとき。
    申告期限から5年以内に、税務署へ更正の請求書を提出します。

「年末調整しかしていないから無理かも…」と思っていた方も、還付申告なら税務署で気軽に手続きできます

過去5年分まとめて確認すると、思わぬ還付金が戻ってくることも珍しくありません。

まとめ:「みんながやっているから」を卒業しよう

私が今年からふるさと納税をやめる理由は、シンプルです。

  • 2026年の税制改正で、節税余地が大きく縮小した
  • 手間の割に、効果が薄くなった
  • 返礼品の量が、以前より減少した

「みんながやっているから」という理由だけで続けるのは、もう限界に来ています。
税制も、返礼品制度も、確実に変わりました。

大切なのは、「自分にとって本当に意味があるか」で判断すること。
それが、令和7年・令和8年の改正を経た、新しい節税の常識です。

ふるさと納税にかけていた時間を、家族の働き方・扶養関係の見直しや、過去の控除漏れチェックに使ってみてください。
きっと、はるかに大きな効果が得られるはずです。

※本記事は2026年4月時点の税制を基にした、FP1級個人の見解です。実際の控除額や手続きは、所得状況や最新の改正情報によって異なる場合があります。詳細はお近くの税理士・税務署にご確認ください。

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