はじめに
毎月もらう給与明細、ちゃんと見ていますか?「なんとなく手取り額だけ確認している」という方が多いと思います。でも給与明細をきちんと理解すると、自分のお金がどこに消えているかがわかります。今回は給与明細の見方を初心者にもわかりやすく解説します。
給与明細は3つのブロックでできている
給与明細は大きく分けて以下の3つで構成されています。
① 支給額(もらえるお金) ② 控除額(引かれるお金) ③ 差引支給額(手取り)
「手取りが少ない」と感じるのは、②の控除額が思ったより多いからです。
① 支給額の内訳
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基本給 | 毎月固定でもらえる給与 |
| 残業手当 | 時間外労働の割増賃金 |
| 通勤手当 | 交通費(月15万円まで非課税) |
| 住宅手当 | 会社によってある場合も |
| 家族手当 | 扶養家族がいる場合に支給 |
② 控除額の内訳【ここが重要】
手取りが減る原因はここです。
社会保険料(4種類)
| 項目 | 負担割合 | 目的 |
|---|---|---|
| 健康保険料 | 約5% | 病院代を安くする |
| 厚生年金保険料 | 約9% | 老後の年金 |
| 雇用保険料 | 約0.6% | 失業時の保険 |
| 介護保険料 | 約0.9% | 40歳以上のみ |
社会保険料だけで給与の約15〜16% が引かれます。
税金(2種類)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所得税 | 毎月概算で引かれ、年末調整で精算 |
| 住民税 | 前年の所得をもとに翌年6月から引かれる |
【サンプル図】給与明細の見本

新社会人が必ず驚くこと
「住民税が最初の1年間引かれない」
住民税は前年の所得に対してかかります。新社会人は前年の所得がないため、入社1年目は住民税がかかりません。しかし2年目の6月から突然引かれ始めます。
手取りが急に減って驚く方が多いので、あらかじめ知っておいてください。
③ 手取り額の計算式
手取り = 総支給額 − 社会保険料 − 所得税 − 住民税
一般的に手取りは総支給額の約75〜85% が目安です。
給与明細で確認すべき3つのポイント
① 社会保険に加入しているか 「健康保険」「厚生年金」が引かれていれば加入済みです。社会保険は会社が半額負担してくれるので、加入していた方が有利です。
② 残業代は正しく払われているか 残業手当は「基本給÷月の所定労働時間×1.25×残業時間」で計算されます。明らかに少ない場合は確認が必要です。
③ 年末調整の結果を確認する 12月の給与明細には年末調整の還付金が反映されます。生命保険料控除などの申告漏れがないか確認しましょう。
源泉徴収票の見本はこちら
給与明細と合わせて確認したいのが源泉徴収票です。毎年1月に会社から渡される書類で、確定申告や年末調整に使います。
国税庁が公式サンプルを公開しています。 👉 源泉徴収票の記載例(国税庁)
まとめ
- 給与明細は「支給・控除・手取り」の3ブロック
- 手取りが少ない原因は社会保険料と税金
- 新社会人は2年目6月から住民税が引かれることに注意
- 残業代・年末調整は必ず確認する
給与明細を毎月きちんと確認する習慣をつけるだけで、自分のお金の流れが見えてきます。まずは今月の明細を開いてみてください。
【筆者プロフィール】 税理士・1級FP技能士・宅建試験合格。不動産オーナーとしての実務経験も持つ。「知らないと損するお金の話」を発信中。

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